「環境整備」 就業時間内に業務として行うことの意味

    (今回からしばらく、ミカド電装商事株式会社とその管理部門でもあるエースユナイテッド株式会社で毎月行われる朝礼でのお話の内容を掲載させていただきます。)

    当社では毎朝、9時の始業とともに5分から10分程度「環境整備」を行っています。

    「環境整備」は簡単に言うと掃除のことで、「ゴミ捨て」「フロア内の掃き掃除」「トイレ清掃(手袋とトイレシートを使います)」「コピー用紙の補充」などを手分けして行います(季節によっては雑草取りなども行います)。

    始まったころは、思い立った人が自分で気がついたところをやっていましたが、現在では「業務」として就業時間内に、毎朝ホワイトボードに総務部からの割当てが書いてあるので、それに従って行います。

    環境整備をする主な意義は「会社を清潔に保ち 気持ち良い仕事環境を作る」ことですが、ほかにも3つ意義があるんです。

    1)仕事のスタートが早くなる

    コピー機が使いたいときに使え、必要な備品類もいつものところにある。

    こんなあたり前のことも、じつは準備なしには実現しません。

    そして、この当たり前のことが整っていないと、一つひとつの仕事に思いのほか時間がかかり、お客様への納品が遅れる間接的な原因になってしまいます。

    逆に、当たり前の準備ができていると、思わぬラッキーに恵まれることがあるんです。

    微生物の発見で世界的に有名になったパスツール博士も「偶然は準備のないものを助けない」と言ったそうですよ。

    2)変化に気が付きやすくなる

    決まった場所を定期的に掃除していると、様々な変化に気が付きます。

    落葉の季節になったり、ばらのつぼみが膨らんできたり、蜘蛛の巣が張っていたり、という自然の変化や

    道路に落ちているゴミの種類が変わることで、世の中の変化に気づくこともあります(最近はガムがあんまり落ちていませんね タブレットのミントお菓子が増えたからでしょうか?)

    こんな小さな変化に気がつくことが、仕事上・人生上のプラスになることも多いと思いますよ。

    3)部署外の人とのコミニュケーションUP

    ミカド電装商事とエースユナイテッドを合わせても、30人に満たない小さな企業ですが、それでも仕事の上では滅多に話さない人もいると思います。

    割当てを決める総務部は、あえて違う部門の人を組み合わせてくれています。

    フロアを掃除するときに、どちらが上の階から、どちらが下の階から行くか、なんて決めるだけでも一つのコミュニケーションになります。

    協力し会える社風は、まずお互いを理解することから始まります。

    以上、業務としての環境整備がみなさんの充実した会社生活を実現するための、いいきっかけになると良いなと考えています。

    ☆私も毎回皆さんと朝の作業をするのが楽しみです。

    最近話す機会の減った方と言葉をかわしたり、作業に取り組む皆さんの様子を見たり、すれ違うときにあいさつをかわすだけで、ちょっと嬉しくなってしまいます。

    ☆イラストやさんからお借りしたのは、落語「火焔太鼓」からのいちシーン。

    売れない古道具屋さんの太鼓を小僧さんが「はたきでよくはたいとけ」って言われたのに、面白がってドンドンたたいていたら、その音をたまたま通りかかって聞いたお侍さんが名品だと気が付き、とんでもない高値で買ってくれた。 というお話です。

    ほら 環境整備するといいことがあるでしょ