あけましておめでとうございます。
新年最初のブログは、ミカド電装商事もその一員である、私たちエースユナイテッドグループの「未来に貢献」という理念について考えていきたいと思います。
今回は「貢献」ということについて書いてみます。
貢献とは「ある事や人のために、自分の持っている力をできる限り出して、力になること。」を指します。
「貢」と「献」という二つの漢字にはどちらにも「みつぐ」という読みがあります。
「あれ? みついじゃったらマズイんじゃないの?」
貢献すると損しちゃいそうな気がします。
そんな理念でこのグループの経営は大丈夫なんでしょうか??
実は私も若い頃(40才前後)にはそんなふうに思っていました。
そしてまだ営業としてお客様も持っていた頃、実際にこのようなことを実行していました。
「確実に儲かる仕事にだけ手を出し、儲からない仕事は他の同業に押し付ける。相手の都合は考えない。」
(当時は会社の経営も割と苦しく、「なりふり構っていられない」というところもありました。)
たしかにこのやり方だと、当座は間違いなくうまくいきます。
でも、不思議なことにこのやり方を何年も続けていると、なんかだんだん上手く行かなくなってきてしまうんです。
考えてみれば当たり前で、「あいつ、自分たちのことしか考えてない」ということが、世の中ではわりと簡単にバレてしまうんですね。
あなたがそんなにバカじゃないの同じくらい、周りの人もバカじゃありません。
(当時の私のようにこの真実に気が付かず大失敗する人たちが驚くほど沢山います)
お客様からは人気がなくなり、同業者からのあたりはキツくなる。
実際に体験してみて、「こりゃマズイな」と、私は徐々に考えを改めることにしました。
「多少実入りの悪い仕事でも、頼まれたときは身を切ってうけきる」
「競合へは敬意を持って接する」姿勢への転換です。
いまミカド電装商事の行動規範になっている「お客様に支持される品質の追求」をいい出したのは実はそんな頃だったんです。
競合を蹴落とすことは忘れ、その立場も認めたうえで、お客様のことを考えつづける。
すると、徐々にではありますが物事が好転しだしました。
お客様はこちらの立場を配慮してくれるようになり、同業者とのムダなあつれきも減少していきます。
「習い性になる(ならいしょうになる)」という言葉があります。
「習慣化された行動は、いつの間にか身にしみつく」というような意味です。
ある事や人のために、自分の持っている力をできる限り出して、力になること。
実は「貢献」が最良の成功法則であることが実感できると、だんだんとそれが当たり前だと考られるようになってきました。
判断基準を「貢献」におくと、それが損か得かいちいち考える必要がないので決断が早くなりますし、なによりとっても楽です。
もちろんそうは言っても、いつもいつも都合のよい結果になるわけではありません。
かつての私のように考える人たちのおかげで、時には思ってもみない残念な結果になったり、嫌な思いをすることもあるにはあります。
でも体験上、トータルでの勝率が体感で70%くらいはありますので、これ、まあまあ良い考え方じゃないかと思っています。
互酬性(何かしてもらったらお返したくなる気持ち;レシプロシティ)というのは、人類学的の見地から見て今も昔も人類の普遍的な習性だそうです。
そうであれば、それに従って行動するのがビジネスの、いや生き方の王道。
それが、最近私が恥ずかしげもなく「貢献」という言葉を全面に出し始めた理由なんです。
もうそう考えていた人も、そうでない人も、今年は一緒に正面から未来に貢献していきませんか?
きっと遠からずその対価が受けられるはずですよ。
☆2021年大河ドラマ「青天を衝け」の主人公で、新一万円札の顔としても注目される、実業家渋沢栄一の言葉に「片手に『論語』、片手にそろばん」というのがあります。かの大富豪も世の役に立つことと自分の成功は両立すると考えていたようです。