最近の食卓にはバジルなどの様々なスパイスや、色んな種類の調味料が置かれていると思いますが、私が子供の頃食卓に置かれていたのは、塩・醤油・ウスターソース・あとはコショウや七味にくらいでしたでしょうか・・
そんななか異彩を放っていたのは「味の素」。
現在では社名としてのほうが有名ですが、もともとはグルタミン酸ソーダを主原料とした当社の主力商品の商標名として知られていました。
味の素は、赤い蓋でおなじみのふりかけて使う、白い粒状のうま味調味料でした。
今は自然回帰ということで、化学調味料はご家庭であまり使われなくなりましたが、当時は「頭が良くなる」という噂もあり、出来上がった味噌汁や、納豆、卵かけご飯、そしてたくあん漬けなど、ありとあらゆるものにパラパラと振りかけて食べていました。
子供心にも、なんとなくかけたほうが美味しくなるなぁ、という気持ちがありましたが、びっくりしたのは直接なめてみたときの味。
んん〜? なんじゃこりゃ?? 甘くもしょっぱくもない、ちょっと苦いような変な味。
そうです、グルタミン酸ソーダを始めとする「うまみ」という味は、それだけで成立するわけではなく、他の味と合わさって初めて「おいしく」なるものだったんですね。
試しに天然のだしである、昆布だし(主にグルタミン酸)やカツオだし(主にイノシン酸)を飲んでみたらわかりますが、大してうまいものではありません。
しかし、不思議なことにみそや醤油、塩なんかと合わさると、皆さんがラーメンの汁や味噌汁を飲んだときのような「ほーっ」とか「あーっ」って言いたくなるあの味になるんです(お味噌をお湯で薄めただけだと、さほど味わい深くはありません)。
つまりだしというのは、常に何かの引き立て役なわけですね。
話が変わりますが「失敗は成功のもと」という格言(ことわざかな?)がありますよね。
私は子供の頃、ふざけて「失敗は成功の味の素」なんてことを友だちと言い合っていました。
いまにするとそれの何が面白いのかよくわかりません。
しかし、なにかにチャレンジして失敗したとき(チャレンジしたときはほぼ毎回です)、私の脳裏にふとこの「失敗は成功の味の素」が浮かびます。
やはり、失敗は味の素とおなじ「うまみ成分」。
失敗は単体では全然美味しくもなんともなく、少し苦いけど、成功と結びつくとその成功の「うまみ」を増す成分なのかも知れませんね。
「失敗は成功の味の素」、だから失敗をそのまま終わらせたら惜しい。
成功してうまみ成分に変えなくちゃね、と自分自身に言い聞かせているのかも知れません。
☆ラーメンと言えばあの名店ラーメン二郎では、調理場で公然と白昼堂々と、業務用のグルタミン酸ソーダの白い粉末をスープ鍋にドバ~っと入れてるそうですが、豚骨から出る天然のイノシン酸とコラボして、あの味わいになっていると思われます。