オオアリクイは明日を夢見るか

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    皆さん、オオアリクイという動物をご存知ですね。
    顔が細長くてほうきのような尻尾をしたちょっと見ユーモラスな生き物です。
    オオアリクイは一日になんと3万匹のアリを食べるそうです。
    つまり朝から晩までアリばっかし食べているわけですね(よく飽きないな〜)。
    彼らはアリを食べることに特化して進化したため、巣穴に差し込んでアリをなめ取るなが~い舌が通れば十分ということで口がちょっとしか開かず、歯も「必要なし」ということで退化して無くなっているそうです。
    誰も見向きもしない「アリ」に注目したオオアリクイは見事中南米に幅広く生息地を確立しました。
    しかしオオアリクイは住んでいる所にアリがいなくなったらおしまいです。
    小さく先っちょしか開かないその口を、アリより大きな獲物は通ることができないからです。
    ほかの地にアリを求めようにも、巣を掘る事に特化し長い鉤爪が生えた脚は、遠距離の移動には全く向きません。
    事実、中南米では森林破壊が進み、ここ10年で個体数が急激に減少、2000万年の歴史を誇るオオアリクイは絶滅危惧種に指定されているそうです。
    私たち人間も時々は振り返って、仕事や生き方がオオアリクイ化してないか、気をつけてみる必要がありそうですね。