「人生はくねくねの一本道」

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    「あきらめずに最後までやり抜こう!」

    なんかこう言われちゃっただけで、もうやる気が無くなるというか、体中のチカラが抜けちゃう人は多いと思います。

    「えー しんどいよ やり抜きたくない!」

    「やだやだやだ! あきらめさせて!」

    実は私も正直言うと、そっち派です。

    そんなやり抜きたくない私ですが

    実際の行動を見ると、案外あきらめ悪くコツコツ続けるタイプ

    会社のバリュー(大切にしたい価値観)の一つにも「GRIT やり抜こう!」なんていれてるくらい。

    私がそんなふうに思いだしたのは、こんなある出来事がきっかけでした。

    仕事上ちょっとしたことでつまづいてしまい、ある方にグチとも相談ともつかないことをした時、こんなお話をしてもらったのです。

    「沢田さん、迷宮と迷路の違い知ってますか?」

    「え? どっちも一緒じゃないんですか?」

    「実は似ているようで全然別物なんです」

    「迷路は道の途中に分岐があって、右に行くか、左に行くか判断が必要です」

    「あーはいはい、私もアトラクションの巨大迷路に入ったことありますけど、確かにそうでした」

    「それに対して迷宮はこの図のように動物の腸のようにながーい一本道がくねくねと折りたたまれてできているだけなんです」

    (※図はWikipediaより)

    「え? そうなんですか? じゃ一本道なわけですから迷いようがないですよね」

    「ええ・・紙の上ではね。」

    「紙の上?」

    「はい もしこの迷宮が実物大で、あなたはその中にいるのだったら、と思ってください」

    「巨大迷路みたいな巨大迷宮があったらってことですか?」

    「そう ゴールにあるお宝を目指して迷宮に入った沢田さん。ほんとうはひたすら真っすぐ進むだけでいいはずなんです。」

    「ですよねー」

    「ところが、くねくねの迷宮を進むうちに方向感覚が少しずつ狂ってきた沢田さんの心にだんだんと迷いが生じ始めます」

    「まっすぐ来たはずなのに、それがまっすぐか、本当に正しいのかどうかわからなくなる?」

    「はい そして迷い続けた沢田さんはある時とうとう逆方向に向けて歩きだします・・そして」

    「そして??」

    「再び迷った沢田さんは、逆の逆方向に向きを変えて歩きだし・・以下同文 同じことを延々と繰り返し・・」

    「お宝のあるゴールにたどり着く前に力尽きる・・」

    「はい そういうわけ

    実はギリシャ神話に出てくる『ミノタウロスの迷宮』って、怪物ミノタウロスの住む迷宮に送り込まれるいけにえの身代わりになった英雄テセウスが見事ミノタウロスを退治して無事戻ってくるっていうお話なんです」

    (そうか・・今私も力尽きてミノタウロスに食われる寸前ってことか・・)

    なんて事があって以来、私は怪物に食われぬよう、途中で迷うことがあっても一定の結果が出るまではコツコツとやり続けることにしているのです。

    よくない結果がでたら、それをきちんと検証し、同じ間違いを起こさないように方向修正をして、またイチから迷宮に挑む

    以下それの繰り返し というわけです。

    もちろん、最初に目指したゴール(お宝)には到達しないことがほとんどです。

    でも、何らかのゴールに着くことは間違いないわけで、やり抜かなかったり、何もしなかったりするよりは、だいぶ実りがあるんじゃないか、とそう思っているんです。

    「ゴールドを目指してコツコツ歩いていたら、ダイヤモンドをゲット!!」

    なーんてこともあるかも知れませんよ(笑)