嫌われたくない のワナ

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    今回はピーマンが主役のこんなおとぎ話を聞いてください。

     
    全日本野菜選手権優勝を目指すピーマンさんは、みんなに好かれるため、自分の悪いところを直そうと、人間たちにこんな質問をしてみました。

     
    本日はお集まりいただきましてありがとうございます!みなさんは私のこと好きですか?

     
    え? 「好き」? どうもありがとうございます!!ありがとうございます!

     
    「まあまあ 好き」? いや〜ありがとうございます! わたくしも「まあまあ好き」そんな存在でありたいと常に考えております。

     
    「別に〜」? ん〜 ま普通そうですよね〜 嫌わないでくれてありがとうございます。感謝感謝です。

     
    「きら〜い」? あ・・そうですか それってありますよね。 みんなが大好きなあのミカンさんでも、嫌だっていう人はいますから。 

     
    はい特に気にしません、そういうこともありますよ、確かに。

     
    で ちなみになんですけど・・私ピーマンのどういったところが嫌いなんでしょうか?

     
    ・・・あ〜なるほど「苦いところ」ね、それは自分でも割りと気にしてまして・・と・・・ 

     
    他にもあるんですか? 「青臭いところ」?・・まあ野菜なんで多少の青臭さはあるにはあるとと思うんですが、ダメですか〜

     
    えー、みなさまいろいろご指摘ありがとうございます! 心から私ピーマン、人間のみなさまに感謝申し上げます。

     
    これから私ピーマンはですね、「苦くなく、青臭くない、みなさまから嫌われないピーマン」を目指してますますがんばってまいりますことをお約束して、みなさまへのご恩返しをしてまいりたいと思います!

     
    え〜と 他にはございます?

     
    え? 「大っきらい」? ・・「大っきらい」ですか〜・・いったい私ピーマンのどのへんが大っきらいなんでしょう?


    「色かたちがきらい」?

     
    「料理に入っていると料理全部がムリ」?

     
    「存在そのもの」?・・・・

     
    ・・・なるほど・・そうですか・・いやいやまさかそこまでとは・・・

     
    ・・えー、ではこれから私ピーマンはですね

     
    「色も形もない、料理にも入らない、存在そのものもしているのかしていないのかわからない」

     
    そんな野菜として・・ですね・・みなさまにいっそう好かれますよう・・一生懸命がんばっていきたいと思います!

     
    あれあれピーマンさん、そんな約束したら 自分の存在そのものが無くなってしまいますよ? 質問の内容を変えてみたらどうですか??

     
    そんな私の声が届いたのか、ピーマンさんはもう一度、人間に聞いてみることにしました。

     
    本日はお集まりいただきましてありがとうございます!みなさんは私のこと好きですか?

     
    え? 「好き」? ありがとうございます。

     
    ちなみになんですけど、私のですね、一体どういったところが好きなんでしょうか?

     
    え?「さわやかな苦味があるところ」?

     
    ありがとうございます!そうなんですよ〜、あの苦味が食欲をそそる、とかお酒に合うって、言ってくださる方が多いんです。

     
    じつは私ピーマンの苦味成分ピラジンは高血圧や心筋梗塞の予防に役立つと言われているんです。

      
    ピラジンは種やワタのところに多く含まれまして、おつまみの焼きピーマンは、ここを取らずに作る方もいますね。

     
    ほかにございます? はい、そこの美人さん!

     
    「みずみずしい香りが好き」? 

    ありがとうございます〜 そう言っていただけると本当にうれしいです〜

     
    確かにみずみずしいを通り越して、ちょっと青臭すぎのときもありますから、すこし控えめのほうがよろしいですよね。

     
    どんどんまいりましょう! 他に私ピーマンが好きな方!

     
    ・・「形がいい、ひき肉を詰めて焼くとおいしい」?

     
    ありがとうございます。そうなんです、意図したわけではないんですが、2つに割ると自然とできるこのお皿のような形、他にまねできるのはシイタケさんくらいではないかと自負しています。

     
    「色もいい、赤ピーマンとあわせると自然とイタリアンな色合いになる」

     
    そうなんですよ〜。赤に緑、白いお皿にあわせるだけで自然とイタリア〜ンになるんです。マンジャーレ!!

     
    ちなみにあの赤ピーマン、私の兄でございまして、私ピーマンの収穫を遅らせるとあのしっとりとした赤になるんです。

     
    あ 挙手をいただいたかっこいいおじさん どうぞ!

     
    「チンジャオロースやラタトゥイユなど、ピーマンなしでは成り立たない料理がある」

     
    ありがとうございます〜 先程の肉詰めもそうなんですけど、私ピーマンあってこそ、という料理は、和食・中華・フレンチと世界中にあるんですよ!」 

     
    ありがとうございます ありがとうございます 皆さん本当にありがとうございました!

     
    私ピーマン、今後は私のことを好きな皆さんのためにだけ生きていきたい、そのためだけにこれからも努力を続けてまいります。

     
    これからは「さわやかな苦味と、みずみずしい香り、つややかな緑と、この中にひき肉を詰めたくなるこの形」に磨きをかけて、私ピーマン好きのみなさまにお応えしていこう!がんばっていこう!と心に決めました。

     
    これからも応援よろしくおねがいします!

     
    やれやれ ピーマンさん、やっと自分の欠点を直すのではなく、自分のいいところを伸ばすほうが大切ってこと、自分のいいところは自分を好きな人から聞けばいい、ってことに気づいたようです。


    これなら全日本野菜選手権、優勝できるかどうかは別にして、決勝リーグ進出はまちがいないようですね。
    めでたしめでたし。

    実はいいところって、よくないところと思っているところの裏側にある、と私は確信しています。

    ☆ ピーマンさんのセリフの感じは、大好きなタイムマシーン3号さんの以下の動画をリスペクトさせていただきました