前回はあまり人生のためにならない、町田康の「告白」をご紹介しました。
私も久しぶりに読んでみて、一週間くらいは後味が悪い日々でした。
その埋め合わせということで、今回はこれを読んだら自分も巨大企業を作れるんじゃないかと思うくらい、人生のためになる本をご紹介します。
著者のエリック・シュミットとジョナサン・ローゼンバーグはともに、かつて会長・上級副社長としてあのグーグル(ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが創業)を世界企業にするために働いた仲間です。
そんな二人がグーグルでの働き方やマネジメントについて語っている本がこれ。
400ページを超える内容は読み応えたっぷりですが、「文化」「戦略」「人材」「意思決定」「コミュニケーション」「イノベーション」という大項目の中の一つ一つのタイトルがきちんと独立しているので、「数ページの内容の濃いエッセイ」として楽しむこともできます。
ちなみに私の好きなタイトルベスト3と内容の要約は
「あなたの計画は間違っている」
「計画」には欠陥がつきもの。欠陥のある計画を忠実に実行することは「失敗の実現」につながる。だからすばやく計画を修正・実行できる能力がある人材が必要。
「情熱のある人間は情熱を口にしない」
会話の中に「情熱」が度々出てくる人は要注意。「情熱」という単語を口にしない真の情熱がある人が情熱を込めて語ることに耳を傾けよう。
「お祈りをいくら繰り返してもご利益は減らない」
仕事に限らず、なにかを人に伝えたいと思ったら、たいてい20回は繰り返す必要がある。だからリーダーは常に「コミュニケーション過剰」であるべきだ。
これ実は、エリック・シュミットがお気に入りの格言だそうです。
こんなためになるタイトルが97も詰まって、1タイトル平均4ページで読みやすい。
こんな本が200円で手に入るブックオフってよく考えたらすごいですね。
皆さんもぜひ手に取って、お気に入りのタイトルを見つけてください。
もしかしたら皆さんの中から、日本初のGAFA入りがでるかもしれませんよ。
ぜひご自分のイニシャルを最後につけてみてください。
私の場合はGAFAGですね(笑)
最後に本書にあった「グーグルの採用のおきて」をあげておきます。
採用に関係なくても、新しい友人を作る時の参考になると思います。
・自分より優秀で博識な人材を採用せよ。学ぶもののない、あるいは手強いと感じない人物は採用してはならない。
・プロダクトと企業文化に付加価値をもたらしそうな人物を採用せよ。両方に貢献が見込めない人材は採用してはならない。
・成功を成し遂げる人物を採用せよ。問題について考えるだけの人物は採用してはならない。
・熱意があり、自発的で、情熱的な人物を採用せよ。仕事がほしいだけの人物は採用してはならない。
・周囲に刺激を与え、協力できる人物を採用せよ。ひとりで仕事をしたがる人物は採用してはならない。
・チームや会社とともに成長しそうな人物を採用せよ。スキルセットや興味の幅が狭い人物は採用してはならない。
・多才で、ユニークな興味や才能を持っている人物を採用せよ。仕事しか能がない人物は採用してはならない。
・倫理観があり、率直に意思を伝える人物を採用せよ。駆け引きをしたり、他人を操ろうとする人物を採用してはならない。
・最高の候補者を見つけた場合のみ採用せよ。一切の妥協は許されない。
だそうです ヒジョーにキビシー(by 財津一郎)
知らない方はググってください グーグルだけにね
How Google Works 私たちの働き方とマネジメント 日経ビジネス人文庫
エリック・シュミット(著者), ジョナサン・ローゼンバーグ(著者), アラン・イーグル(著者), 土方奈美(訳者) 定価 ¥990
ブックオフで¥220 定価より770円(77%)おトク