その14 プラチナ万年筆のプレピー
沢田元一郎 (当社会長)
とにかく字が下手なんです。自慢じゃないですが普通に書いたら誰にも読まれない自信があります。家で書いたメモは子どもたちから「宇宙からのメッセージ」と呼ばれているほど。一般的に普及するより前からパソコンを使っていますがこれも「字を書かないで済むから」。子供の頃、漢字ドリルで「大」を10回書くときなんか1つずつ丁寧に書かずに「━」を10回、「ノ」をまた10回、なんて横着していた罰だと思います。
実は下手な人ほど、道具との相性が字の綺麗さを左右します。ボールペンも油性、水性、ゲルインクいろいろ試しましたがダメ。なんせ自分で書いたメモが判読不能。万年筆だとなんとか読めるんですが、頂いた高級なものはキャップがネジ式で、あせって回しているうちに書きたかった事を忘れてしまってもどかしい(ので御礼お葉書用に昇進)。「だったらタブレットでいいじゃない」とも言われるんですが図がパッと書けないし、世代的になのか頭に入ってこない。結局「情報入力・整理は手書き」「出力はデジタル」というのが一番しっくりくるんです。
そんな時、文房具コーナーで出会ったのがこのプレピー。 万年筆なのに定価300円!特殊なキャップ構造で、パチンと締めるタイプなんですが、ペン先が乾かない。書味もなめらかな上にデザインも気取ってなくて気軽に使えます。もちろんインクカートリッジが交換できるので、月一本使ってもランニングコストは60円程度。私と同じように自分に自信があっても字に自信が無い方にはオススメですよ。