
「流れ星にお願いすると願いが叶う」。誰もが一度は聞いたことのある言い伝えではないでしょうか。
願い事を考えているうちに消えてしまうほど、一瞬で夜空を駆け抜ける流れ星。しかし、そのわずかな輝きには、宇宙を旅してきた小さな塵が織りなす壮大な物語が隠されています。

毎年7月下旬から8月上旬にかけて見頃を迎える「みずがめ座δ(デルタ)南流星群」は、夏の夜空を彩る流星群のひとつです。今回は、その魅力や流星群の仕組みについてご紹介します!
みずがめ座δ南流星群
みずがめ座δ南流星群は、毎年7月中旬から8月中旬頃に活動する流星群です。
2026年は7月12日から8月23日頃まで活動し、7月30~31日頃に活動のピーク(極大)を迎えるとされています。
2026年の極大時刻は7月31日22時頃と予測されており、見やすいタイミングは7月31日の深夜から8月1日の明け方にかけてです。この時期はみずがめ座δ南流星群だけでなく、やぎ座α流星群やペルセウス座流星群など、複数の流星群が活動する季節でもあります。1日だけにこだわらず、7月下旬から8月中旬にかけての「夏の流星シーズン」として楽しむのがおすすめです!
観察するときは、望遠鏡よりも肉眼が向いています。
流れ星は空の広い範囲に現れるため、月や街灯の明かりが少ない方向を中心に、できるだけ広く夜空を眺めるのがポイントです!
なぜ「みずがめ座δ南流星群」という名前なのか?
みずがめ座δ南流星群という名前は、少し難しく感じるかもしれません。
流星群は、流れ星を逆向きにたどったときに、ある一点から放射状に飛び出してくるように見えます。この中心となる点を「放射点」と呼び、一般的にはその放射点がある星座の名前をとって「〇〇座流星群」と呼ばれます。
つまり「みずがめ座流星群」は、流れ星がみずがめ座付近から飛び出してくるように見える流星群という意味です。
さらに、この時期のみずがめ座流星群は構造が複雑で、δ南群、δ北群、ι南群、ι北群など、複数のグループに分けられます。その中でも主力とされているのが「δ南群」です。現在、一般的に「みずがめ座δ流星群」といえば、この「みずがめ座δ南流星群」を指すことが多くなっています。
ちなみに「δ(デルタ)」や「ι(イオタ)」は、星座の中の星を示すギリシャ文字です。放射点がみずがめ座のδ星付近にあるため、「みずがめ座δ流星群」と呼ばれています。さらに放射点の位置によって「南群」「北群」と分けられるため、「みずがめ座δ南流星群」という名前になるのです。
流れ星は、星ではない!?
流れ星という名前がついているため、夜空の星が落ちてきているように思えるかもしれませんが、実はその正体は全く別のものです
流星の正体は、宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートルほどの小さな塵です。それが地球の大気に飛び込み、大気と激しくぶつかって高温になり、塵や大気の成分が光を放つことで、私たちには流れ星として見えます。
この塵は、多くの場合、彗星が太陽の周りを回る途中で軌道上に残していったものです。地球が毎年ほぼ同じ時期にその塵の帯を横切るため、決まった季節に流星群が現れます。
みずがめ座δ南流星群の母天体については、96P/マックホルツ彗星が有力候補とされています。
一方、同じ「みずがめ座流星群」でも、5月頃に見頃を迎える「みずがめ座η(イータ)流星群」は、ハレー彗星を母天体としています。同じ星座の名前が付いていても、活動する時期や由来は異なるのです。
みずがめ座δ南流星群は、三大流星群のように派手な流星群ではなく、2026年は月明かりの影響もあり、観測条件は決して良いとはいえませんが、ぜひ仕事や学校からの帰り道に「見えたらラッキー」ぐらいの感覚で探してみてください!
参考:7月は月が土星・火星・金星に接近 月末にはみずがめ座δ南流星群も 星空・天文情報,主な流星群 | 国立天文台(NAOJ),みずがめ座δ流星群(7月)の基本情報・観測条件,2026年7月の天体イベント 七夕や流星群、月と惑星の接近を …




















