今回も名前を知らなくても写真を見たら誰もがわかる雑草です。「わかる」というよりは誰でも厄介な思いをした経験があるといったほうがいいかもしれませんね。
誰もが経験済みの厄介な種を持つアメリカセンダングサ
冬枯れの空地や野原を歩いた後、靴下やセーターにチクチクする種がたくさんくっ付いてなかなか取れない経験をしたことはありませんか?
そのチクチクしてなかなか取れない種をつけるのがアメリカセンダングサです。
アメリカセンダングサは道ばたや溝の縁などでよく見られ、やや湿った場所を好む高さ1~1.5mほどの一年草です。
日本には大正時代にやってきたと考えられ、今は日本全国でふつうに見られる存在になっています。もともとは水田や湿地などの水辺を好む植物ですが、環境適応能力が強いため、畑地や乾燥した荒れ地などにも生えることがあります。
アメリカセンダングサやコセンダングサなど、センダングサの種には2本のトゲがありそのトゲにはさらに引き抜き防止のようなのこぎり状の小さなトゲが逆向きに付いているので、手で払ったぐらいでは簡単に取れません。しかも衣服や靴下にトゲがささっていると痛いです。
このシリーズでは以前「ひっつき虫」としてオナモミをご紹介しましたが、アメリカセンダングサの種の厄介さに比べたら、実をつまんで引っ張れば取れるオナモミはまだ可愛げがあると思わざるを得ません・・・
アメリカセンダングサが服に着いたときの取り方と意外な利用方法
YouTubeを探すと服に付いた引っ付き虫の簡単な取り方をアップしている方がいらっしゃいますが、皆さんがリムーブしているのは別の扁平な種であることがほとんどです。
けれどアメリカセンダングサの仲間のコセンダングサでトライしている動画をようやく見つけましたので、以下にご紹介します。※クリック(タップ)すると該当部分からスタートします。
この動画ではセンダングサもウェットティッシュで除去していますが、個人的には「本当かなぁ・・」という思いも少しあります。サムネイルにあるような平べったい種なら確かに効果はありそうですが、センダングサの仲間は強力ですよ(笑)なのでいつか自分でも試してみたいものです。
アメリカセンダングサなどセンダングサの仲間は基本的に厄介者ですが、意外にも葉っぱを食べることができるそうです。
おススメは胡麻和えで春菊に似たお味とのことですが、いわれてみれば確かにキク科の植物なのでイケるかもしれませんね。
そしてアメリカセンダングサで草木染めをしている方のブログも発見しました。
写真がアメリカセンダングサの葉っぱで染めた布だそうですが絹の光沢で金色に見えるのがきれいですね。
大人になった今は空き地や野原を歩くことがなくなり、衣服に付いたくっ付き虫で困ることもありませんが、そういえば最近はオナモミやアメリカセンダングサなどの引っ付き虫系の雑草をあまり見ていない気がします。
自分が自然環境と疎遠になったせいか、それとも周りに自然が少なくなったせいか、どちらかはわかりませんが、家の近くに河原があるので春が来たら久しぶりに歩いてみたいと思いました。
(ミカドONLINE編集部)
出典/参考記事:アメリカセンダングサ – 植物図鑑 – エバーグリーン 【染め方】アメリカセンダングサ | 草木染工房 ひとつ屋 など