皆さんはCO2削減ポテンシャル診断事業ってご存知ですか?ミカド電装は今年度(平成30年度)もCO2削減ポテンシャル診断事業の診断機関に認定されています。今回はそれについて簡単解説いたします。
CO2削減ポテンシャル診断事業とは
CO2削減ポテンシャル診断事業は、工場や事業場における設備の導入・運用状況等を調査・計測し、経済性の高いCO2削減対策を提案する環境省の事業です。ポテンシャルという言葉は、可能性や潜在能力を意味しますが、簡単に言えば、現在のエネルギーの使用状況を調査し、どこにどういった対策をすればどの程度CO2が削減できるのか?をプロが診断するものです。
この診断は年間CO2排出量が50トン以上3000トン未満の事業所を対象としており、測定には110万円を上限とする補助金が受けられます。また、10%以上(大企業は20%以上)のCO2削減が可能な場合は、対策のための設備導入の補助金を受ける資格も得られます。
日本は2030年に2013年比でGHG26%削減を世界に向けて約束していますが、CO2排出量削減においてCO2削減ポテンシャル診断は有効な手法と位置付けられており、17億円の環境省予算による一連の事業を一般社団法人 低炭素エネルギー技術事業組合が執行しているものです。
※GHG:greenhouse gas=温室効果ガス。対流圏オゾン、二酸化炭素、メタンなどが該当。
当社はCO2削減ポテンシャル診断事業の「診断機関」です
ミカド電装は2016年(平成28年)以降、継続してこの診断事業の診断機関として認定されており、宮城県唯一の診断機関であるばかりでなく、当社業務の通常対応エリアである東北全域、北陸に加え、関東方面も対応地域とさせていただいております。
診断対象の事業者様には、設備の電気・燃料などの使用量の計測やデータ解析、設備の運用状況などから、二酸化炭素排出量、エネルギー消費量削減のために有効と考えられる設備導入や運用改善のご提案をするとともに、費用・効果に関しての情報もお伝えしています。
以下は環境省のホームページからの転載で、昨年度の奈良県の診断事例ですが、設備の更新や集中配管・太陽光導入などにより、年間約182トンのCO2削減が可能という試算になっています。補助金を活用したこういった調査を行い、大きな効果が見込める場合は、次のステップである低炭素機器導入事業につなげるお手伝いをしています。
募集は例年5月ですが・・・
診断事業は毎年、5月頃に公募が行われます。つまり今年度の募集はすでに終わっているのです。ではなぜ今この時期にこの記事?と思われた方も多いと思います。
実は公募が5月でも実際の診断は事業の採択と補助金の交付が決定してから行われるため、全国に142団体ある診断機関の実質的な活動は、概ね9月以降に始まります。つまりどの団体も秋から冬にかけての今がまさに診断活動の真っ最中。
そんなわけで今回は、CO2削減ポテンシャル診断事業についてお届けいたしました。ちなみにCO2削減ポテンシャル診断は、略して「ポテ診」と最近では呼ばれています。「ポテ診」と聞くとポテトチップスを想像してしまいますが、決してそうではありませんので、この機会にぜひ覚えてくださいね。