今回の雑学コーナーも、沢田元一郎会長からのリクエストテーマ「スノーボードで板をつかむのはなぜ?」です。
メダル獲得に沸いた2018年平昌オリンピック/パラリンピックが終わりました。ひとことでウィンタースポーツと言っても、色々な種目があるんだぁと思いました
さて、スノーボードでなぜ板をつかむのか?ですが、「格好をつけるため」「余裕があることを示す」「板を安定させる」など諸説あるようですが、定説はありません。
スノーボードは”雪の上をサーフィンのように滑る遊び”として考案されたため、当初は斜面を滑ってスピードを競うだけのスポーツでした。ですが、見せ方を競う傾向が出てきた1980年半ばになると、スケートボードの影響を受けて、様々なスタイルが導入され始め、板をつかむ動作も1986年頃に技(トリック)として確立したようです。以下の1989年の動画(海外)では、すでに板をつかむ様子が一部に見られます。
現在のスノーボード競技では、高さだけでなく、ボードをつかむ⻑さ、見せ方なども細かく採点に反映されます。
スノボで板をつかむことをグラブと言います。「つかむ」という英語がそのまま使われています。基本は4種類で、
進行方向に向かって、
・前の手でつかむのか、後ろの手でつかむのか。
エッジの場所は、自分の足の
・つま先側をつかむのか、かかと側をつかむのか。
これですべて名前が変わってきます。
【一例を挙げると】
ミュート
…前の手で両足の間のつま先側エッジをつかむ
メランコリー
…前の手で両足の間のかかと側エッジをつかむ
インディ
…後ろの手で両足の間のつま先側をエッジをつかむ
ステイルフィッシュ
…後ろの手で両足の間のかかと側エッジをつかむ
だそうです。
ほかにも、
どちらかの手でボードの先端をつかむノーズや、どちらかの手でボードの後尾をつかむテールなどがあり、これらに横回転や縦回転、ひねり回転などを組み合わせて華麗なトリック(技)を繰り出します。
ちなみにスノボの前足は、人によって左右が分かれますが、左が前のスタイルをレギュラースタンス、右が前のスタイルをグーフィースタンスと呼ぶそうです。スタイルは効き目や利き足で判断されるそうですが、始めたばかりの方は、自分がどちらかすぐに決めかねて、ショップで迷ったり、一度決めた後で変更してみたり、試行錯誤されるようです。日本はノーマルスタンスの人が圧倒的に多いそうですが、海外ではグーフィースタンスが3~4割ぐらいとのこと。国によっても利き足が違うなんて面白いですよね。