ミカド電装商事の品質への取り組み(3)「計器の紹介 その2」

    みかドン ミカどん

    企画室メンバーが担当する「ミカド電装の品質への取り組み」シリーズの第3回です。今回も前回に引き続き計器類のご紹介です。皆さんは見たことありますか?使ったことがありますか?

    ミカド電装:品質への取り組み(3)「計器の紹介 その2」

    レポート 企画室 伊藤明良

    こんにちは。企画室の伊藤です。ミカドの品質への取り組み第3回目です。

    今回も「現場作業の品質」がテーマです。当社では蓄電池設置などの現場作業を確実に、安全に、高い品質で完了させるために、様々なシーンで様々な計器を使用しています。

    このテーマでご紹介したい計器は全部で6点ですが、この記事では前回の「計器の紹介 その1」で紹介しきれなかった残りの3点について解説をいたします。

    クランプメーター

    電気器機には、安全に機械が動作するために定格電流と呼ばれる電流(A)の値が定められており、配線には定格内の電流が流れている必要があります。

    そのため、異常な電流が流れていないかを計測し安全チェックを行う必要があり、その時に使用するのがクランプメーター(日本語だと架線電流計)です。

    通常の電流計(赤と黒の2本線の先が+と-の端子になっているもの)で電流を測る場合、回路と電流計を直列で接続(回路に電流計を直接つなぐ)しないと測れません。

    クランプメーターは先端の輪の中に電線をクランプ(挟む)だけで電流(直流&交流)を測定してくれます。

    つまり回路に直接つなぐ必要がなく、安全に簡単に電流を計測できる優れモノなんです。現場では、このクランプメーターを用いて整流器などの機器の電流が定格を超えてないか?などを確認し、電流に異常がないか?機器が安全に動くか?のチェックを行っております。

    バッテリハイテスタ

    蓄電池は年数が経って劣化が進むと内部抵抗値が大きくなって電圧(V)が下がっていき、やがて寿命を迎えます。

    バッテリハイテスタは蓄電池の内部抵抗と電圧を測定し、劣化具合を判断してくれる計器です。

    ※内部抵抗のしきい値(劣化度合を判断する値)はメーカーや電池の種類によって異なります。

    ミカド電装商事では、現場に設置されている組電池(連結させている蓄電池/多い時で180コ以上にもなる!)に対し、バッテリハイテスタを用いて1つずつ劣化度合を調査するというきめ細かい品質管理を日々行っております。

    放射温度計

    据付けられた蓄電池を長持ちさせるために大事なことの1つとして蓄電池本体の温度管理があります。

    蓄電池の表面温度と据付けしている部屋の室温には、蓄電池を長持ちさせる最適な温度が設定されており、その温度は25℃です。(室温と蓄電池の表面温度は基本的には同じ温度になります。差が出たとしても1~2℃くらい)

    この適温(25℃)より温度が高い環境だと蓄電池の劣化が早まってしまう(10℃高いと寿命は半分になると言われています)おそれがあります。

    ですので、蓄電池の表面温度を計るのは品質管理にとって大事な作業の1つであり、その時に使用するのが放射温度計です。

    放射温度計とは、物体から放射される赤外線を測定して温度を測定する温度計のこと。非接触型の温度計なので、測定したいモノに直接触れなくてもOK!

    適切な放射率の値(計るモノで決まっているのでボタンをピッピッと押して数字を合わせる)を設定し、マーカー(赤いレーザー)で計測したい場所を定め、後はボタン1つで計測完了!

    放射温度計を使うと蓄電池1つ1つに温度計をつなぐ必要もなく、離れた場所からでも簡単に素早く温度測定ができ、非常に効率的な作業が可能になります。

    当社では、25℃という適温を基準に蓄電池の温度チェックをしているのはもちろんですが、お客様には蓄電池の劣化を防止する提案も行っております。

    例えば、蓄電池の表面温度が30℃になっているなど、温度が高くなってしまっている場合は冷房を入れてもらったりするなどの対応をお願いしています。

    まとめ

    以上「計器紹介 その2」をお届けいたしました。ご紹介する計器は以上になります。

    企画室の私が現場に立ち居ることはあまりありませんが、様々なシーンで様々な計器を用いて安全と品質が保たれていることを今回はいっそう強く感じました。

    まだ紹介しきれていない計器がありましたら引き続きご紹介させて頂きます。また、計器だけでなく他にもおもしろそうな器機をみつけたら、そちらもご紹介していきたいと思います。

    どうぞお楽しみに。