レポート 企画室 Iさん
今やほとんどの人が知っている「SDGs」。
様々な企業の取り組みがメディアや公告などを通じてたくさん目にする事が当たり前になっております。
ミカド電装商事も例外ではなく、グループ全体でSDGsにどう取り組んでいき社会への貢献をしていくか?の議論を「SDGs研究会」と題し、毎月自由な発想で議論(研究)をしております。
そんな流れで生まれましたのが今回から始まります新コーナー「ミカドのSDGs」。
皆様に当社のSDGsに関連する取り組みや、SDGsに該当する既存業務を紹介させて頂ければと思います。
廃バッテリーは産業廃棄物です
第1回目に取り上げるのは「廃バッテリーの適正な処理」についてです。
この活動はSDGs17の目標のうち
12:作る責任使う責任・・「廃棄物の削減も含む再生鉛の精製」 | |
15:陸の豊かさを守ろう・・「産業廃棄物の不法投棄による土壌汚染の防止」 |
に該当します。
当社はGSユアサの代理店として、ビルや病院や社会インフラ設備のバックアップ電源などに設置する産業用バッテリーを取り扱っています。
「廃バッテリー」とは、寿命を迎えて役目を終えたバッテリーの事ですが、産業廃棄物になるのでそのままゴミ箱にポイ!とは決してできず、「適正に処理」しなければいけません。
(蓄電池は「取扱い要注意の危険ゴミ」に当たる「特別管理産業廃棄物」に該当します。)
「適正な処理」とは?
それでは「適正に処理」とは具体的にどの様に処理をするのでしょうか?
処理には以下の二通りの方法があります。
① 廃棄物処理業者に依頼
② 広域認定事業者に依頼
それぞれのやり方を見ていきましょう。
① 廃棄物処理業者に依頼
排出事業者(バッテリーを使用していた事業者)が廃棄処理をしてくれる廃棄物処理業者に連絡をして処理をお願いする方法です。
ですがこの場合は、廃棄物処理業者に依頼してバッテリーを処分してしてもらうだけでなく、マニフェストを管轄自治体へ交付もしないといけません。
「マニフェストってなんですか?」という声が聞こえてきますので解説いたしますと、ここで言う「マニフェスト」とは「廃バッテリーの発生から廃棄完了までの証明書」のことです。
具体的には・・・
「こういうゴミ(廃バッテリー)が発生しました~」
「〇月〇日、~に処理を依頼しました!」
「ただいま処分中です」
「処分しました!」
という様に、廃バッテリー発生から廃棄完了までの経緯を事細かく記録し、1つの書類としてまとめ、提出しないといけないのです。
自分で廃棄依頼を手配して公的な書類も交付して・・・と手間はかかりますが、法律(廃棄物処理法)を守り、適正な処理を行う為には必要な手順になります。
※マニフェスト制度は1991年廃棄物処理法が法改正された際に導入され、その時から廃バッテリーの処分にはマニフェストの交付が義務付けられる様になりました。
② 広域認定事業者に依頼する
広域認定制度を取得しているメーカー等に廃棄を委託する方法もあります。今度は「広域認定制度ってなに?」という声が聞こえてきましたので解説します。
「広域認定制度」とは、環境大臣の認定を受けて、自社製品が廃棄物となったもの(製品端材等)を広域的に回収し、製品原料等にリサイクル又は適正処理をする制度。
つまりは「蓄電池メーカーが自社の廃バッテリーを広い範囲で回収を受付けますよ」という意味です。GSユアサは認定事業者として取得済み。
認定事業者に処理を依頼するには、認定事業者と排出者の間で「処理委託契約書」を締結する必要があります。
広域認定制度を利用すると、マニフェストを交付する必要はなくなりますので、廃棄する際は広域認定制度を利用した方が正直楽です。
当社はお客様の廃バッテリー処分のお手伝いをしています
廃バッテリーを適正処理する方法が分かった所で、当社の視点の話に移ります。
当社では廃バッテリーに対してどの様な活動しているかと言いますと、「お客様の廃バッテリー処分のお手伝い」をしております。
ミカド電装商事自体は許可をもった廃棄物業者ではありませんので、直接廃バッテリーの処理はできません。ですので上記の通り、お客様に事業者を紹介する仲介屋的な手助けを行っています。
手助けのパターンは2つあり、
①廃棄物業者に依頼する場合は、お客様に産廃処理業者を紹介
② 広域認定事業者に依頼する場合は、お客様に認定事業者であるGSユアサを紹介
のどちらかの形でお手伝いさせて頂いております。
また、当社はGSユアサ社から廃バッテリーの収集運搬と積置保管の委託を受けており、お客様の現場にある廃バッテリーを自社に運んで保管し、廃棄場所へ運搬する事ができます。
本来、廃バッテリー処分の際には客様が自ら廃棄場所へ廃バッテリーを運ぶという義務が発生しますが、当社ではこの手間を省くという役割も担っております。
GSユアサ社この委託を受けるには廃バッテリーを保管する倉庫が必要になりますが、当社では委託を受けた際に、会社の駐車場に保管用の倉庫を増設しました。
不法投棄や適切でない廃棄処理が発生しない様、廃バッテリーの適正な処理に取り組んでいく活動は、微力ながらでも環境保全という社会貢献に繋がっているのではと思っております。
これからも当社ができる事を最大限に活かしお手伝いを続けてまいります。
(レポート 企画広報室 Iさん)