仕事の小道具 第3回 は「バッテリーテスター」です。
バッテリテスターは、主に鉛蓄電池の電圧と内部抵抗を計測する装置です。鉛蓄電池は内部電極版の腐食やサルフェーション(硫酸鉛の結晶化)などにより徐々に機能が劣化しやがて寿命に至ります。
一般的な無停電電源設備では、鉛蓄電池が数十個~百数十個、直列接続して用いられていますが、その中のひとつでも故障するとシステム全体が停止してしまうため、定期的な点検と交換作業が欠かせません。バッテリーテスターは、保守管理の現場で個々の蓄電池をチェックするために使われる、劣化診断のための必需品なのです。
ということで、今回は、若手ホープのSさんに、敷地にある処分待ちの鉛蓄電池を使って実際に実演していただきました!使用機材はHIOKI(日置)のバッテリハイテスタ 3554。
ちなみにこれらの蓄電池は、数日前まである病院に設置されていたもので、更新時期が来たため、当社で交換作業を終えたものです。直近まで現役だったため、値も良好ですが、それでも万が一のときに万全を期すためには、引退しなければいけません。
何もなければ一度も出番がないまま処分されてしまう蓄電池ですが、長い間、病院と患者さんの安心・安全を守ってくれた蓄電池たちに、感謝の気持ちを伝えたいですね!