日本の桜の代表選手と言えばソメイヨシノ。
4月の開花宣言もこの桜が基準になっていますね。
ソメイヨシノは江戸時代末期、江戸染井村(現東京都豊島区駒込)の植木屋たち
によって広められ、その美しさから、たちまち日本中に広まりました。
ご存じの方も多いと思いますが ソメイヨシノはヤマザクラなどを台木にした挿
し木によって増やされます。
国立遺伝学研究所の研究によれば、全国のソメイヨシノはDNAが一致することが
確認されているそうです。
「パッと咲いてパッと散る」ソメイヨシノが一斉に咲き一斉に花を散らす理由
は、「すべてのソメイヨシノがクローンであること」にあるんですね。
反面、クローン植物であるソメイヨシノの弱点として特定の病気に掛かりやすく
新しい耐性を手に入れる能力も低いことが、あげられています。
そのせいか、平均的な寿命も約60年と一般的な樹木より短く、DNAとしては無
限の命を持つクローン植物も、一本一本としては「美人薄命」と言えそうですね。