GSユアサ、2015年度デミング賞を受賞
昨年、GSユアサ社の産業電池生産本部がデミング賞を受賞しました。デミング賞ってどんな賞なのでしょうか?
デミング賞は、日本で工業製品の品質管理に功績のあった企業や個人に与えられる権威ある賞です。アメリカの統計学者だったW・エドワーズ・デミング博士(1900 – 1993)にちなんで名づけられました。(運営は日本科学技術連盟)
デミングは1951年に来日し、日本製品の品質向上に大きな功績を残した人です。日本製品が品質面で世界的な評価を受けているのも、デミングが日本の製造業に品質管理の手法を教えてくれたお蔭なのです。
昨年のGSユアサ社の授賞は、非常用のバックアップ電源や電動車両用の蓄電池など、社会インフラを支える蓄電池および関連製品を開発・生産・供給と同社のTQMの推進が高く評価されたものです。
受賞理由は以下の通りです。
『組織は、2004年4月の日本電池株式会社と株式会社ユアサコーポレーションの経営統合により、蓄電池の設計と製造、品質保証を担当する組織として生まれた。リーマンショック後、2009年度にTQMを本格導入し、品質向上計画の必達と重要品質問題の解決、新商品開発の推進と海外生産拠点への技術支援などの経営課題に取り組んでいる。結果として、品質と品質マネジメント組織力の向上に多大な成果を得て、売上高と営業利益ともに目標をほぼ達成している。』
余談ですが、デミング博士は日本製品の躍進によってアメリカでも評価され、自動車のフォードなどで高い実績を上げましたが、清貧を好む人柄や真面目で求道的な姿勢が日本人と相性が良く、多くの日本企業の業績向上に貢献したとのことです。