【雑学】合理的に鬼退治!「落花生」

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    豆をまいて厄を祓う節分。穀物には魔除けの力があるため、「まめ」を「魔の目」に投げつけて「魔を滅する」という行事です。この時投げる豆といえば何を思い浮かべるでしょうか?日本の3割ほどの人が挙げるとされるのが、殻付きの落花生。特に北海道や東北では落花生をまくと答える人が多いという調査があります。

    節分の由来は、邪気を祓う宮中行事「追儺(ついな)」。拾い忘れた豆から芽が出ると縁起が悪いとされ、また「射る」にも通じることから炒った大豆が使われてきました。しかし国内での落花生の生産が拡がった昭和30年代以降、北海道で落花生が用いられるようになったと言われます。その理由は、落花生なら雪の中でまいても見つけやすいため無駄にならず、殻を剥いて食べるので衛生的だからだそう。また大豆に比べ落花生の方がカロリーが高いことも、寒さの厳しい地域に広がっていった要因のようです。九州の一部でも落花生が使われるようですが、鹿児島に産地があるからという説が有力。地域によって、合理的な理由で形を変えてきた風習なんですね。