今回はナズナを取り上げます。私は食べたことがありませんが、意外に美味しいみたいです。ナズナの別名「ぺんぺん草」は仙台人にとっていわくのある呼び名でもありますよね。
ナズナは普通においしい野菜だった
ナズナは、アブラナ科ナズナ属の越年草です。 田畑や荒れ地、道端など至るところに生え、春から夏にかけて白い花と三角形の果実をつけます。
ナズナという名前のの由来は諸説あり、早春に開花して夏になると枯れることから「夏無き菜」、つまり夏無(なつな)から変化したという説、、撫でたいほど小さく可愛い花(菜)の意味から「撫で菜(なでな)」から転訛したという説、あるいは朝鮮古語のナジから「ナジ菜」となり変化したなどの説があります。
ナズナは春の七草のひとつにもなっていますが、食用になるのはまだ茎が出る前のロゼット状の若芽のほうです。私は食べたことがありませんが、食感は水菜のようにシャキシャキして癖はなく、生で食べるとクレソンのようにちょっぴり辛みと香りがあるそうです。
かつては冬場の貴重な野菜としてよく食べられていたようで、ナズナをお粥に入れる習慣は朝鮮にもあったとのこと。ナズナを使った料理をその気で検索してみると、おひたしやパスタなどが予想以上に出てくるので、個人的にはびっくりです。
根もゴボウに似た味がするそうで、実は普通においしい野菜なんですね。
昔から「仙台人の歩いた跡には・・・」と言われ続けてきました
ナズナには誰もが知っているぺんぺん草という別名がありますが、これは花の下についている果実の形が 三味線のバチに似ていることから名付けられているそうです。(あれは葉っぱではなく実だったんですね!)
この実の付け根を全部茎から折って、でんでん太鼓のように指先で回すと小さな音がします。子どもの頃、私もそうやって遊んだ記憶があります。私のやり方とは少し違いますが、動画があったので貼ってみました。私はこの音が「ぺんぺん」と鳴るのでぺんぺん草というのかな?と思っていましたけど(どこかでそう読んだ気がする)、どうなんでしょう。
さて、仙台人の私たちにとって、ぺんぺん草といえば「仙台人の歩いた跡にはぺんぺん草も生えない」と言われていることでも有名ですよね。
これは仙台人がほかの地域の人に対して権威的で上から目線だった(らしい)ことに由来しており、隣接する旧南部藩地域や、戊辰戦争後に武士たちが移住した北海道で特に嫌われていたようです。
仙台商人は殿様商売という言葉も昔からよく聞きましたが、このご時世ではそれではやっていけないので、さすがに今は違うのでは?とも思います。詳細に関してはぜひ以下のブログもご覧ください。文字の多い長文ですが、なかなか面白いですよ。
ちなみに歩いた跡にぺんぺん草も生えないのは、ほかに、佐賀人(がめつい)近江商人(ケチ)などが挙げられますが、西日本勢の土地を根こそぎ荒らしてしまうようなイメージに比べ、仙台人の場合は、草木にさえも嫌われるという印象で、ちょっとニュアンスが違うかもしれません。
(ミカドONLINE編集部)
出典/参考記事:嫌われ者、仙台人?: 宮城県民、昔の「仙台・さとうや」です。 など