雑草:名もなき草の名(12)~春を告げる森の妖精「バイカオウレン」は植物学者の牧野富太郎が愛した花~

    みかドン ミカどん今回は空き地や道端の雑草ではなく山野草の話題です。春から始まるNHKの朝ドラに寄せて、牧野富太郎博士が愛した花「バイカオウレン」を取り上げてみました。でも東北の人はあまり見たことがないかもしれませんね。

    山林に群生する早咲きの森の妖精

    バイカオウレンはキンポウゲ科オウレン属の多年草です。主に山の針葉樹林の木の根元に群生しますが、石垣などのコケの生えた場所で自生していることもあります。

    バイカオウレンは漢字で「梅花黄蓮」と書きますが、その字のとおり梅に似た花を咲かせるオウレンなのでこう名付けられました。

    「オウレン」の部分は、黄色い根をしていることが由来と言われています。

    花びらに見えるところが実はガクで、バイカオウレンの花は中心部分の黄色いところです。

    バイカオウレンは耐寒性が強く丈夫な性質で、ユキワリソウ、イチゲ、イチリンソウなど春先にかわいらしい花を咲かせるキンポウゲ科の植物の中でも咲き出しが早いため「春の訪れを告げる花」として知られ「森の妖精」とも呼ばれています。

    植物学者の牧野富太郎が愛した花

    4月から始まるNHKの朝の連続テレビ小説『らんまん』は、日本の植物分類学の父と呼ばれる牧野富太郎博士がモデルとのことですが、バイカオウレンはその牧野博士が愛した花としても有名です。

    牧野博士の出身地である高知県高岡郡佐川町の加茂地区にはバイカオウレンの群生地があることから、バイカオウレンは牧野博士にとってふるさとシンボルだったのかもしれませんね。牧野博士の地元ではバイカオウレン花祭りも開催されて、期間中は多くの人が自生地までのハイキングを楽しんでいるようです。

    さて、毎回記事のテーマを決めるために開かれる編集会議でこの花を話題に出したところ、「見たことがある」「秋保で咲いていたのを見た」という声が上がりました。

    ですがこの記事を書くために調べてみたところ、バイカオウレンは福島県以南に咲く花なのだそうです^^編集メンバーはいったい秋保(仙台市太白区)でどんな花を見たのでしょうか?たぶんよく似た花があるんですね。その花の名前も知りたいところです。

    (ミカドONLINE編集部)


    出典/参考記事:バイカオウレン – 野山に自然に咲く花のページ 春の訪れを告げる「バイカオウレン」の花が見頃を迎える 三重県熊野市の神社 (23/02/11 12:25) – YouTube バイカオウレン(梅花黄連)とは?群生地や育て方を詳しく解説 牧野富太郎博士がこよなく愛した花の一つ。冬の森に咲く妖精「バイカオウレン」 バイカオウレン花祭り始まる 牧野富太郎博士の地元の佐川町で|NHK 高知県のニュース バイカオウレン花祭り | イベント | 一般社団法人 仁淀ブルー観光協議会 など