日本もアメリカも9月は防災月間
9月1日は防災の日でした。大正12年のこの日に関東大震災が起こったことで制定されましたが、安倍総理を始めとする全閣僚参加の下、平成30年度総合防災訓練が行なわれるなど、各地で防災のための訓練やイベントが催されました。
9月はアメリカも防災月間で、毎週ウィークリーテーマが決められ、様々な呼びかけが行われているようです。ちなみに今年のテーマは以下とのこと。
2018 Weekly Themes
- Week 1:Make and Practice Your Plan(計画を立てて実践)
- Week 2: Learn Life Saving Skills(救命技術を学ぶ)
- Week 3: Check Your Coverage(保証の確認)
- Week 4: Save For an Emergency(緊急時の蓄え)
アメリカにとって9月は9.11があった特別な月。そのためハリケーンや地震などの災害対策だけでなく、テロ対策としての意味合いもあるそうです。
ふと気になって、日米の防災グッズを調べてみましたが、米国と日本では大きな差がないようです(冒頭写真参照)。しいて言えば日本のほうがクオリティが高く、食べ物に対しても配慮が細やかなようですが、トランプが入っているところはアメリカらしいかも。
それと冒頭の写真はネット通販の商品ですが、一般家庭で準備するときはバケツなどに入れておくことが多いようです。日本の場合は背負って逃げることを想定していますが、アメリカの場合はその後の生活に念頭が置かれているのか、サバイバルナイフやテントなども入っていますね。
防災ワードにも違いが
東日本大震災のときには「津波てんでんこ」という言葉が話題になりました。津波が来たら人のことは構わず、とにかく一人で高台に逃げろ、という意味で、バラバラに逃げることが多くの命を救い、かつ、その意識を強く地域で共有し合うことで、人間関係も保たれるキャッチフレーズです。
ほかにも、最近では子供向けの避難のお約束として「おかしも」という表現が生まれています。これは、押さない、駆けない、しゃべらない、戻らないの頭文字を組み合わせたものです。私が小さい頃にはなかった言葉ですが、こちらは阪神・淡路震災以降に消防庁の教育安全指導ガイドラインに掲載されたことで、全国に普及した合言葉だそうです。
アメリカでも防災時の心構えとしてよく言われるフレーズがありますが、それは「Stop Drop and Roll」というもの。直訳すると「止まれ 倒れろ 転がれ」という意味ですが、これは火災で服に火が点いてしまった時に、地面を転がって消火する方法を教えたものです。
こうして比べてみると、今いる場所からなるべく遠い場所に逃げる発想の日本と、起こってしまったらどうすべきか?がメーンのアメリカとでは、やはり少し違いがありますね。アメリカでは災害のほかに子どもの火遊びによる事故も問題になっており、万が一のときに自分の命を守る方法として、子供たちの防災用語として浸透しているようです。