GSユアサ社は昨年の11月、多摩都市モノレール株式会社から2,000kW出力の回生電力貯蔵装置を受注しました。導入目的は2つあり、1つ目は、自然災害などによる停電に備えることです。これまでは駅間で高架上のモノレール車両が停止した場合、高所作業車などを使って乗客を救出するしかありませんでしたが、システム導入後は停止地点で救出を待つのでなく、車両が自力で最寄駅まで乗客を乗せて走れるようになります。2つ目は回生電力の利用率を高めて電力会社から購入する電力を抑えることです。回生電力というのは、電車が減速する際のエネルギーを電気に変換するしくみですが、自転車のダイナモライトをつけるとペダルが重くなってスピードが落ちるように、発電させて速度を落とすと言ったほうが、わかりやすいかもしれません。従来は余剰電力となることが多かったこの回生電力を無駄なく活用するためにも、蓄電池を導入することにしたわけです。
このシステム(E3 Solution System)に搭載されるのは高入出力タイプの回生吸収用リチウムイオン電池「LIM25H-8」と大容量タイプの非常走行用リチウムイオン電池「LIM50EN-12」の2種類。GSユアサ社は2006年にE3 Solution Systemを製品化しており、今回の多摩モノレールが6番目の導入事例となります。選定の理由も過去の実績が評価されました。計画ではこの夏からの運用開始となっています。
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