【ヒストリー】04.直流と交流①~エジソンと直流~

    電流には直流と交流があります。
    直流は電池のように電流の向きや大きさが一定して流れる電流です。
    交流は周期的に電流の向きと大きさが変わる電流で、家庭の電気は交流です。

    普段何気なく使っている「電気」ですが、
    エネルギーとしての歴史は1800年のボルタ電池の発明から始まります。

    電池の発明で電気が任意に使えるようになり、
    電気メッキやアーク灯照明など電気を使った仕組みが初めて実用化されました。

    電池から得られる電気は直流です。
    当時の電池は大変高価なうえに消耗が早かったため、
    その後に発明された発電機が電源の主流となりましたが、
    その頃は交流方式がまだ考案されておらず、発電機も直流でした。

    発電所をつくり電源供給システムを実用化したのは、
    発明王のエジソンです。
    エジソンは、従来の異臭を放つガス灯や
    眩しすぎるアーク灯とは異なる新しい家庭用の電灯を模索し、
    やがてフィラメントに日本の竹を使用して白熱電球の実用化に成功しました。

    エジソンはこの白熱電球を全米の各家庭に普及させるために、
    照明事業に着手します。

    今までのように個々に発電機を使うのではなく、
    発電所をつくって電気を送配電する仕組みです。

    ◎エジソンの発電機
    https://homepage-town.jp/mikado-d/reference/201406.html#history

    エジソンはそのために必要な発電機、送電システム、ソケット、
    スイッチ類、絶縁物を次々に発明しましたが、
    それまでの通り直流の発電機をつくり直流の送配電で事業を始め、
    以後も直流にこだわり続けたため、「電流戦争」といわれる
    ライバルとの大きな敵対関係に発展していきました。

    (つづく)