充放電を繰り返し行うことができる電池を蓄電池と言います。
蓄電池は1859年(安政 6年)に、
フランスの科学者ガストン・プランテが発明しました。
日本では横浜港が正式開港し、安政の大獄が起こっていた時期です。
電気の歴史は古代ギリシャの時代、
琥珀を磨くとホコリを吸い寄せる静電気の発見に遡りますが、
実際に科学的な研究が始まったのは、500年ほど前のことです。
それはやがて、当時は見世物扱いだった「電気」を
動力として産業に活用する流れに大きく発展し、
1799年にボルタが最初の電池を発明、
1832年にはピクシィが最初の発電機を発明しました。
安定した発電が可能になると
今度は起こした電気を蓄える装置も必要になってきます。
プランテが発明した蓄電池は
絶縁のゴムテープを挟み込んだ2枚の鉛板をグルグル巻きにして
希硫酸(硫酸水溶液)に浸したもので、再充電が可能な鉛蓄電池でした。
そしてこれが現在多くの自動車のバッテリーや
産業用蓄電池などで使用されている鉛蓄電池の母体となり、
150年以上経った今も基本的な仕組みはほとんど変わっていないのです。