【ヒストリー】20.電子レンジ ~ミサイルと自転車~

    電子レンジはアメリカの軍需製品メーカーである
    レイセオン社で偶然をきっかけに生まれた製品です。

    レーダーの担当技術者がマイクロウェーブを照射する
    マグネトロンという機器の前に立った時に、
    ポケットのチョコレートが溶けていることに気が付きました。

    そこから、レーダーのマイクロウェーブが
    食品の加熱にも利用できることがわかり、
    同社が1947年に売り出した
    「レーダーレンジ」という商品が
    世界で初めての電子レンジとなりました。

    しかし出力が大きく大型で高価な上に
    配管工事も必要だったため、あまり売れませんでした。

    そのレイセオン社のマグネトロンをモデルに、
    国産1号機の電子レンジを1959年に開発したのが東芝です。

    東芝が開発した電子レンジは
    市販品ではなく防衛庁に納入されたもので、
    翌1960年には国鉄のビュッフェ用にも採用されましたが、
    設計はレイセオン社のマグネトロンを分解し、
    正確に計測する方式だったため量産はされませんでした。
    また大きさも冷蔵庫のようなサイズでした。
    ↓↓↓
    https://www.mikado-d.co.jp/wp/backup_47#2

    一方、同じころにレイセオン社と日本無線の
    合弁会社として新日本無線株式会社が発足し、
    マグネトロンの小型化に成功しました。

    それを採用して家庭用電子レンジの
    商品化に取り組んだのが松下電器とシャープです。

    やがてレイセオン社の基本特許が切れる
    1960年代後半になると
    各社がマグネトロンの自社生産を開始し、
    小さくなって価格も下がった電子レンジは、
    参入するメーカーも増えて、
    次第に普及し始めました。

    そして日本製の小型電子レンジは
    世界を席巻するまでになりました。

    ちなみに電子レンジの「チン」という終了音を
    最初に付けたのはシャープです。

    「せっかく温まった食べ物が
    冷めないようにタイマー終了の合図が欲しい」
    という要望を受けて、
    自転車のベルをヒントにしたそうです。

    トマホークやパトリオットなどの
    ミサイルをつくっている会社で開発された
    電子レンジが日本で小型化し、
    自転車のベル音が搭載されて
    本国アメリカに大量に輸出されるというのも
    面白い歴史ですね。

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