発電機の歴史は、
1820年のエルステッド(デンマーク)の発見から始まります。
エルステッドは針金に電気を通すと磁石の針が振れた事から、
電気と磁気に明確な関係があることに気が付き、
この重要な発見はヨーロッパ中に広まりました。
発電機の最初の原型はファラデー(英)がつくった実験装置です。
ファラデーは前述のエルステッドの発見の翌年(1821年)、
すでに磁針の動きを回転運動に変えた
世界初の電動機を発明していましたが、
その後、電気が磁力を生み出すならば
逆に磁力から電気を生み出せないか?と考えました。
そしてコイルの空間に棒磁石を出し入れする実験から
1831年に電磁誘導の法則を発見しこれが発電機の原型となりました。
発電機を初めて実用化したのはピクシー(仏)です。
ピクシーの発電機(1832年)はコイルを固定し、
わずかに離したU字形の磁石を手で回転させるものでした。
ピクシーの発電機は主に医療や見世物で使われる程度でしたが、
それまでは街灯などの電源も
高価だった蓄電池を使うしかなかったため、
電気を安価に安定して作り出せるようになった成果は大きく、
この頃から研究の面でも産業の面でも
電気を取り巻く技術は飛躍的に発展していきました。