【ヒストリー】03.発電機の誕生は逆転の発想から

    発電機の歴史は、
    1820年のエルステッド(デンマーク)の発見から始まります。
    エルステッドは針金に電気を通すと磁石の針が振れた事から、
    電気と磁気に明確な関係があることに気が付き、
    この重要な発見はヨーロッパ中に広まりました。

    発電機の最初の原型はファラデー(英)がつくった実験装置です。
    ファラデーは前述のエルステッドの発見の翌年(1821年)、
    すでに磁針の動きを回転運動に変えた
    世界初の電動機を発明していましたが、
    その後、電気が磁力を生み出すならば
    逆に磁力から電気を生み出せないか?と考えました。

    そしてコイルの空間に棒磁石を出し入れする実験から
    1831年に電磁誘導の法則を発見しこれが発電機の原型となりました。

    発電機を初めて実用化したのはピクシー(仏)です。
    ピクシーの発電機(1832年)はコイルを固定し、
    わずかに離したU字形の磁石を手で回転させるものでした。

    ピクシーの発電機は主に医療や見世物で使われる程度でしたが、
    それまでは街灯などの電源も
    高価だった蓄電池を使うしかなかったため、
    電気を安価に安定して作り出せるようになった成果は大きく、
    この頃から研究の面でも産業の面でも
    電気を取り巻く技術は飛躍的に発展していきました。