【法則の法則】Season2「フレミングの法則(左手)」スピーカーを鳴らすしくみ_33号

    (画像:受験のミカタより)

    フレミングの法則はイギリスの電気学者ジョン・フレミングがモーター(左手)や発電機(右手)の原理をわかりやすく説明するために考案したものです。左手の法則はモーターなど電気で動く動力装置の解説に使われますが、中学校の理科の授業で、中指が「電流の向き」、人差し指が「磁界の向き」、親指が「力の向き」と習い、テストのたびに机の上で手首をくねらせた方も多いのではないでしょうか。

    大人になると仕事や暮らしに直接関係のない知識は大概忘れてしまうものですが、このフレミングの左手の法則を使って身近なスピーカーの原理を解説することができます。

    スピーカーは、電流を流すコイルに振動板を取り付けて囲に永久磁石を置いた構造になっているため、このときの振動版を揺らすチカラの方向を左手の法則の親指で表すことができるのです。

    フレミングの左手の法則は他にもイヤフォンなど音声を増幅して出力する時の説明に用いられます。コイルと磁石の組み合わせといえばモーターを思い浮かべますが、音響の世界では「回転しない機器」にも活用されています。