「1:29:300の法則」とも呼ばれる有名なこの法則は、米国の損害保険会社の
ハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが統計的に導き出したもので、
1件の重大な事故の裏には29件の軽微な事故があり、
その裏には300件の表に出て来ない誰かのヒヤッとした体験があるというものです。
事故になる手前のヒヤリ・ハットの段階でしっかり対策を講じていけば大きな災害が
防げるという考え方ですが、「トラブルに至る前に気付いて対処する」という発想は
多方面で応用されています。
ある中学校では「机をきちんと並べる」などいくつかの日常的な生活指導を
徹底させたところ学級全体が落ち着いてきたそうです。
その校長先生はこの法則を引用し規律の乱れや学級の小さな荒れが学級崩壊に
つながると述べています。
教育現場でも見過ごされがちな少しの異変によく気が付き、早めに対策を取れることが
リスク回避のカギとなるようです。