ウナギと梅干しは食べ合わせが悪いと言われています。
ですが現在では、
梅干しのクエン酸が胃腸の働きをよくし消化を助けるため、
むしろ好ましい組合せと考えられています。
「ウナギに梅干し」が初めて登場するのは
1838年(天保9年)の『皇和魚譜』という魚類図鑑ですが、
ここでも「ウナギと梅干しが良くないのは世間に知られているが、
医薬の文献にはどこにも見当たらない。」と、懐疑的です。
実は、ウナギと食べ合わせが悪いとされる
元々の食べ物はギンナンでした。
こちらは有名な貝原益軒の「養生訓」など
複数の書物で紹介されています。
ギンナンは食べ過ぎると
中毒を起こす成分が含まれているため
その辺りが根拠と思われます。
ではなぜすり替わったのでしょうか?
一説では、ギンナンの実と青梅が
非常によく似ているためと言われています。
中身が変わってしまった「ウナギと梅干」の組み合わせは、
一般家庭を定期的に回る薬売りがオマケとして配った
「食い合わせ表」に掲載され、
全国に広まっていったということです。