【ヒストリー】17.レコードプレイヤー~玉音放送を電波に乗せた国産円盤録音再生機~

    日本で初めてレコードプレイヤーを実用化したのは、DENONです。

    DENONの製品は昭和14年に
    国産第一号としてNHKに納入されました。

    DENONは早稲田理工卒で
    ヴァイオリニストでもあった技術者、
    坪田耕一氏が昭和9年につくった
    「日本電氣音響研究所」(電音)をルーツとしています。

    当時のNHKは、翌年に東京オリンピックの開催を控え、
    録ってその場ですぐに再生できる
    外国製の円盤録音再生機を導入していましたが、
    戦争が近付き輸入が途絶えたため、D
    ENONに国産機の制作を依頼、
    それが日本で初めての
    レコード(円盤)プレイヤー(録音機能付)となりました。

    私達が想像するような音楽プレイヤーとしてではなく、
    放送機材として録音も再生も即時可能な、
    テープレコーダーのような役割だったと言えます。
    ↓↓↓
    https://homepage-town.jp/mikado-d/reference/201507.html#history

    オリンピックは戦争で中止になり、
    「まぼろしのオリンピック」となってしまいましたが、
    DENONの円盤録音再生機は
    その後も改良を重ねてNHKに納められ、
    終戦の玉音放送もDENONの装置によって
    録音再生されたのだそうです。

    あれが録音だったなんて、意外でした。
    陛下がマイクの前で、生放送でお話しされたのだと思っていました。

    DENONはその後、日本コロムビアに吸収合併されましたが、
    2001年に日本コロムビアのAV製造部門から
    分離独立して再び(株)デノンとなりました。

    ちなみに私は長い間DENON(デンオン)と呼んでいましたが、
    外資に買収されたのを機にデノンに統一されたそうです。
    それまでは、音響機器はデンオン、
    レコードレーベルはデノンと分けられていたようです。