bpsは一秒間のデータ容量
bpsはbit per secondを略したもので、1秒間にどのぐらいのデータが転送できるかを示す数字です。
「通信速度」や「転送速度」とよく言われますが、厳密には何かが移動するスピードではなく、単位時間にどれだけ多くのビットが通過したかを表す転送効率です。と言っても結局同じことなので、このページではシンプルに「速度」を使います。
さて私は今、この原稿を夜中に自宅で書いていますが、Speedtest by Ookla で通信速度を測ってみたのが上の図です。
下り(DOWNLOAD)が約355Mbpsなので、1秒間に約355Mbit(メガビット)分のデータがネットから転送されてきているということになります。
ここで気を付けなくてはならないのが、このときの単位がByte(バイト)ではなくbit(ビット)ということです。
以前の記事にも掲載しましたが、1Byte(バイト)は8bit(ビット)なので、私たちが普段馴染んでいる動画や写真などのファイル容量(Byte:バイト)に換算するためには、bpsの数字を8で割る必要があります。
今回の355を8で割ると44.375。つまり直観的にわかりやすくByte(バイト)に直すと、現在は1秒で44.375MB(メガバイト)分のデータがネットからダウンロードできることになります。(深夜なのでやはり普段よりかなり早いですね)
さらに注意点がもうひとつあります。それはbit(ビット)は小文字のbを使い、Byte(バイト)は大文字のBを使うこと。bpsはb/sとい書き表すこともありますが、それがB/sだった場合は、数字に8倍分の差がある!ということです。
インターネットの通信速度は20年間で約7800倍
インターネットが普及する前、日本ではパソコン通信という仕組みがあり、ユーザーは電話回線を通じてホストサーバーに接続し、文字ベースのやりとりをしていました。
このときの初期のスピードは300bpsという想像を絶する遅さでしたが、(キロでもメガでもなくただのbit!しかも理論値なので実際はもっと遅い!)上の動画をご覧になればおわかりの通り、当時のパソコン通信は文字をやりとりするだけだったので、(300÷8で)1秒間に37.5バイト(日本語18.75文字分)も送れれば、まぁまあそれでよかったのかもしれません。
しかしその後、インターネットが出てきてウェブのしくみも整理されると、単に文字を送るだけだった通信状況は様変わりし、今では画像だけでなく音声や動画など大容量のコンテンツがネット上を大量に行きかう時代になりました。
OCNのサイトによればインターネットの通信速度は20年で約7,800倍になったそうです。
(参考)インターネットとOCNの20年
モバイルの世界はさらに発展が著しく、5Gになった場合は「27年間で約100万倍」の進化を遂げているとのこと。
(参考)携帯電話の最大通信速度の進化は、デジタル通信が始まった第2世代(1993年)⇒第5世代(2020年予定)で約100万倍に進化する見込み(0.01Mbps⇒10Gbps)。
残念ながら私の自宅はまだ5Gのエリア外ですが、そもそもスマホが5Gに対応していないので論外ですね(笑)
世界で最初のホームページは文字だけの非常にシンプルなサイトでした。(再現されたものがこちらにあります。)それが今では飛躍的に進化して、家電までもがネットにつながる時代になりました。
インターネットはこの先どう変わっていくのでしょうか?これからも楽しみながら見守りたいですね。
(ミカドONLINE編集部)
引用/参照記事 令和の若者は知らない「インターネット回線高速化の歴史」 など